マンションの二重窓リフォームするときの実例費用ともらえる補助金の額

こんにちは。大阪市西区で中古マンションのリノベーションやリフォーム、店舗デザインを手掛けるMASAKISEKKEIです。
今回は、マンションの二重窓リフォームについてお伝えします。


まずはマンションの二重窓リフォームにかかる実際の費用についてです。我が家は2LDKで掃き出し窓が3ヶ所、腰窓が3ヶ所、勝手口が1ヶ所の計7ヶ所で税込み約90万円くらいのお見積りになりました。
この場合の補助金額は約40万円です。この金額がお得かどうかについては意見が分かれるかもですが、およそ4割程度の金額が戻ってくるので、補助金としてはかなりお得だと感じています。

費用についてはガラスの仕様やふかし枠の有無によってもかなり差がありますので、こちらの金額はあくまでも参考程度にし、是非一度ご自宅の金額を見積りしてもらってから具体的な検討に入っていただきたいと思います。お見積りまではは無料でやってくれる業者さんが多いですよ。

ちなみに今回見積りしてもらったガラスのレベルは、Low-E複層ガラスのアルゴンガス入り断熱タイプで、全ての窓にふかし枠が設置される内容になっています。


さてさて、ここからは二重窓についてそもそもの話をしていきます。マンションの窓をリフォームする場合、内窓を設置するのが一般的と言われていますよね。
我が家も二重窓の設置を前提に検討しましたのですが、理由は断熱効果が高くて設置が容易、尚かつコストも安くつくというメリットがあるからです。
ただし、内窓にもいろいろとデメリットがあるんです。

例えば窓が二重になるので開け閉めが面倒だったり、部屋の内側に窓が飛び出した状態でしか設置できないため部屋が狭くなるうえに見た目がよくなかったりします。

こちらはYKKAPの大阪ショールームに展示されているプラマードUの設置見本です。

YKKAPプラマードUの開き窓

YKKAPのショールームに展示しているプラマードU開き窓。70mmのふかし枠だと結構飛び出しているように感じる

プラマードUのふかし枠70mm

プラマードUのふかし枠70mmを真横から見た写真。枠70mmだけでなく、壁との間に20mmくらいの隙間があるので、この実例だと90mmの奥行になっている。

片開戸ですが、70mmのふかし枠(部屋側の枠の奥行が小さい場合に設置される)になっていて、実際にみると結構飛び出している感じがします。場所によってはこの飛び出した感じが気になるのではと思いました。

もしこのような点を不満に感じる場合は、窓ガラスの取り替えやサッシ自体を取り換えるカバー工法というやり方でこの不満点を解消することも可能です。

窓ガラスの取り替えと言うのは、既存サッシはそのままで、ガラスだけを断熱性の高い複層ガラスに取り換えることで中空層を確保し、部屋の内側に外気の温度が伝わりにくいようにする方法です。

しかし、サッシ自体はそのままの為、サッシから熱が逃げてしまうのは避けられないというデメリットがあります。

そのサッシからの熱が伝わってしまうデメリットを解消できるのが、サッシ自体を取り換えるカバー工法というやり方です。

これは、既存のサッシ枠はそのまま残して、サッシ枠の内側に新しいサッシを取り付ける方法です。既存のアルミ製の枠を覆い隠すようにアルミ+樹脂サッシを設置することで、開口部の断熱性能をアップさせることができます。

マンションのカバー工法の場合、YKKAPには外側がアルミで内側が樹脂になっているアルミ樹脂複合窓という商品を使います。オール樹脂製よりも断熱効果が落ちるものの、すべてがアルミ製のときよりも断熱効果は高くなります。

費用的な負担は上がるものの、窓ガラスの交換よりも断熱性能を上げることができ、内窓のように二重になる事がないため、使い勝手もそのままに利用できるという点に大変メリットのある窓リフォームの方法ですよね。

このように窓リフォームをする場合、3つの選択肢があるのですが、結果的には費用対効果の高い内窓を設置するケースが多くなるようです。なぜなら、窓ガラスだけの交換だけよりも断熱効果が高くて、サッシを取り換えるカバー工法よりもコストが安いためです。

そもそも、マンションの窓は共用部分ですので、数年前までは区分所有者が勝手にリフォームできない箇所だったのですが、マンションに求められる断熱性能の基準が年々高くなっていますよね。

国土交通省の発表しているマンション標準管理規約が改定された影響もあり、区分所有者個人で窓をリフォームできるケースが増えてきています

マンション標準管理規約の改定について具体的にみていくと、2016年(平成28年)には窓ガラス等の改良について、理事長の承認を受けることで区分所有者の責任と負担において実施することができるという内容に改定されています。

ただ、この規約自体がご自身の所有しているマンションの管理規約に記載されていないケースが多く、実際はリフォームが認められなかったということもあるようです。

ですので、窓リフォームを検討する際は事前にマンションの管理組合に確認する必要がありますが、承認を受けられるように前向きに対応してくれることが多いと聞きますから、窓リフォームを検討している方は是非一度諦めないで管理組合に相談してみてほしいです。

最後に国土交通省のホームページより下記の文章を抜粋してご紹介しておきますので、管理組合にお問合せの際にご活用ください。理事会の承認を得られることを願っています!


マンション標準管理規約 第22条
(窓ガラス等の改良)
第22条 共用部分のうち各住戸に附属する窓枠、窓ガラス、玄関扉その他
の開口部に係る改良工事であって、防犯、防音又は断熱等の住宅の性能の
向上等に資するものについては、管理組合がその責任と負担において、計
画修繕としてこれを実施するものとする。


管理組合は、前項の工事を速やかに実施できない場合には、当該工事を
各区分所有者の責任と負担において実施することについて、細則を定める
ものとする。


2016年(平成28年)3月に下記の様に改定され、自己負担による窓リフォームが可能となっていますが、各マンションで制定されている管理規約にはまだ反映されていないのが現状。

区分所有者は、管理組合が前項の工事を速やかに実施できない場合には、
あらかじめ理事長に申請して書面による承認を受けることにより、
当該工事を当該区分所有者の責任と負担において実施することができる。


標準管理規約 令和3年6月22日
https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/content/001417732.pdf


内窓の主なメーカーの公式サイト

YKKAP 内窓 プラマードU

YKKAP マドリモ カバー工法

LIXIL インプラス


今回は、マンションの窓リフォームについてお伝えしましたが、いかがでしたでしょうか。

MASAKISEKKEIは個人事務所ならではの目線からこだわったデザインを提案いたします。カフェレスジャパンデザインアワード2019リノベーション賞受賞。大阪市西区で中古マンションのリノベーションやリフォーム、店舗デザインをお考えの方は気軽にご相談ください。
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今回も最後まで読んでいただいてありがとうございました。