大切なモノに囲まれて豊かに暮らす。断捨離より自然な収納の考え方

こんにちは。大阪市西区で住宅リフォームや店舗デザインを手掛けるMASAKISEKKEIです。

前回は、「空間を無駄にせず使い切る!使える収納と使えない収納の見分け方」の中で、収納には有効に使えないスペースがたくさんありますよということと、収納は高さを理解して計画することが大切ですよと、収納計画の重要性ついてお伝えしました。

少し難しい説明も含まれていましたが、実際のリフォームの打ち合わせで同じことをお話しすると、「収納のコト、そんなに深く考えていませんでした」と興味を持って下さる方がとても多いです。

収納は生活を続けていく中で皆さん必ず悩む問題だと思いますので、是非こちらで得た知識を活用していただけると嬉しく思います。

それでは今回も、収納について違う視点から深掘りしていきますね。

5つ目のテーマはこちらです。

【 その5 】大切なモノに囲まれて豊かに暮らす。断捨離より自然な収納の考え方

収納アドバイザーという収納の達人がいることを知っていますか?

「こんまりの片付けの魔法」をはじめとする収納術の基本は、いらないものは捨てる、そして必要なものだけを持って生活する、という考え方がベースにあります。

これについては僕自身よく理解できますし、共感できる部分がたくさんありました。

ただ、ここからは個人的な考えではありますが、「捨てることが善、モノが多いことが悪」という理論をすべての人の価値観に当てはめることは難しいんじゃないかと思っています。

例えば、コレクションを趣味としている人、たくさんのモノに囲まれることに幸せを感じる人など、モノと生活の関係はそれぞれに違う思い入れがあり、それでいて、かなり密接です。

もちろん、収納が苦手な人も多いと思います。

だからこそ、空間づくりを工夫して、この問題を解決していくことが最大の解決策になるんじゃないかなと考えています。

そもそも、一般的なリフォームのプランニングでは、インテリアのテイストはどんなのが良いですか?と、住宅設備はどれにしますか?の2つに集中しているため、その他は軽く流されていく程度に決まっていきます。

収納計画も同じく、ごく少しの時間を割くだけにとどまっていて、収納の面積比率を出したり、すべての持ち物のリストを作ってその収納する場所や方法について打合せを進めることなどはめったにないと思います。

そもそも適当に計画したとしたら、収納がうまく出来なくて当然だと考えるのが自然ではないでしょうか。

つまり、収納がうまくいかないのはその人のせいではなく、住まいのプランニングに工夫が足りないというのが本当の理由なんです。

また収納には適所収納という概念があります。ちなみに収納は家全体の面積のたったの10%程度なんですが、ご存知でしたでしょうか?

さらに詳しく言えば、10%から13%を確保するのが理想的だと言われています。数字で見ると意外と少ないと思いませんか?

面積割合が少ないというコトは、適切な場所に必要な収納を確保することは、それほど難しくないということでもあります。

ただし、あくまでも“意識しておけば”の話です。

試しに、ご自宅の中を見回してみてください。床の上にモノが置きっ放しになっている場所はありませんか?

僕の実家にはあります。実はこれ、適所収納の収納量が足りていないという証拠です。

部屋の床に置かれたモノは、おそらくその部屋のどこかに収納スペースを確保するのが理想なんだと思います。

適所収納の考え方は、「よく使う場所で収納する」というものです。

だから、収納面積は家全体の10%で大丈夫だと言っても、家の中に大きなクローゼットを1つ確保すればそれでよい、というものではありません。

どこに何を収納するか?を考えて、家全体に細かく分散させるのが最も理想的な収納の考え方です。

さらに、隠しておきたいもの、よく使うものも、普段は使わないもの等、モノには使用頻度と目的が違っています

このような条件をあなたとその家族の生活に合わせて調整していくことが居心地の良し悪しに大きく関わってくるポイントになります。

そして、最後に見せたいものの場所を確保すること。これができれば、モノが多くてもスッキリと快適に暮らすことができます。

「モノに囲まれて上手に暮らす」というのは、しっかりと収納計画を考えた上に成り立っています。もちろん収納が足りなければ、後で収納家具などを購入して増やすこともできますが、可能な限り、壁と一体化して存在感を消すことがスッキリと収納するためには欠かせない要素の一つでもあります。

リフォームは、あなたに過不足のない収納面積を確保して、生活を快適にするための絶好の機会なんです。

リフォームを成功させたいなら、是非、収納を快適にすることを優先事項の高い項目としてとらえていただきたいです。

今回は、「大切なモノに囲まれて豊かに暮らす。断捨離より自然な収納の考え方」についてお伝えしました。前回から2回に分けて収納のお話しをしましたが、いかがでしたでしょうか?

今回お伝えした内容は、収納に対するもっとも大切な考え方です。是非リフォームを具体的に考えるときに思い出してください!

MASAKISEKKEIは住まいのリフォームに商業デザインの手法を取り入れて、照明と収納にこだわった提案をしているところが特徴です。カフェレスジャパンデザインアワード2019リノベーション賞受賞。大阪市でリフォームをお考えの方は気軽にご相談ください。
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次は6つ目のテーマ、「住み心地は照明で9割決まる!照明が大切な理由と使い方3大原則」についてお伝えしますよ。
最後まで読んでいただいてありがとうございました。