空間を無駄にせず使い切る!使える収納と使えない収納の見分け方

こんにちは。大阪市西区で住宅リフォームや店舗デザインを手掛けるMASAKISEKKEIです。

前回は、「居心地が激変する!おさえるべきリフォームの最重要ポイントとは?」についてお伝えしました。

さて、激変ポイントとは何だったでしょうか?

そうですね、「収納」と「照明」だと、お伝えしました。

収納計画も照明計画も、一般的なリフォームの打ち合わせではそこまで深掘りしてプランニングすることはないのですが、実は、住み心地の鍵となる重要な項目なんです!

これからリフォームを具体的に検討していく方にとって、この知識を知っているかどうかで、リフォーム工事の考え方が大きく変わることになります。

今回の4回目、そして5回目、6回目の3回に渡りその秘密を余すことなくお伝えしていきますのでジックリと読み進めていただけると嬉しいです。

それでは、4つ目のテーマについてお伝えしていきます。

【 その4 】空間を無駄にせず使い切る!使える収納と使えない収納の見分け方

収納スペースはしっかり確保できていますか?そう聞くと、『大丈夫です!寝室に大きなウォークインクローゼットを作ってますから!』と答えが返ってくることがあります。

ウォークインクローゼットは確かに広くて良いですよね。新居にほしいモノランキングには、いつも上位に入る人気の高い項目でもあります。見せたくないものを丸ごと隠すこともできるし、便利なスペースだと感じる人が多いのではと思います。

ただ、デメリットがないわけではありません。いくつかある中でも最大のマイナス点といえば、その面積を有効に使いこなせない、という点です。

ウォークインクローゼットと一般的なクローゼットの違いは、人が中に入れるかどうか、です。

中まで入って収納することができるので、様々なものが収納できます。また、クローゼットと違い、戸が一枚で済むため、安い費用で設置が出来るというところも、魅力を感じるポイントですね。

ただ、広いからと言って、収納力が大幅にアップするかというと、そういうわけではないんです。

どういうことかというと、ウォークインクローゼットには、人が歩くためのスペースが必要ですから、その動線に使われている面積は収納として使えません。

そのため、面積が大きい割に、活用できていない部分が多い、という事になりますよね。

例えば、幅1m80cmのクローゼットを作るのに必要な面積が1.5㎡だとすると、同じ収納量のウォークインクローゼットを作ろうとすると2.5㎡の面積が必要になります。

この差はおよそ1.5倍です。

このように、収納と一言で言っても、収納として使える部分と使えない部分があることが分かります。

今の時代、物件価格はどんどん高騰していますし、家の広さは小さくなっていく一方です。家を購入する方からすれば、少しでも面積を有効に利用したいというのが本音だと思います。

この面積差をどのようにとらえるか。あなたは無駄だと思いますか?

さらにもう一つ、よくみかける「使えない収納」の具体例を紹介しておきます。

クローゼット内部に設けられた枕棚(頭の上くらいの高さについた棚)から、モノが取り出しにくいというケースです。

一般的なクローゼット収納の扉の高さはメーカーの標準仕様だと約2m5cmなので、天井から扉の高さまではたれ壁が作られることになりますよね。

一般的な天井高さは2m40cmですから、約35cmが壁で隠れてしまうことになります。このたれ壁のせいでモノの出し入れがしにくくなっているクローゼットが非常に多いんですね。

そのせいで、

・限られたものしか入らない
・収納面積を100%活用できない
・しまったまま取り出さなくなってしまう
・一生しまったままになる

という感じになったというお話しを今まで本当にたくさんの方からおうかがいしました。僕の実家のマンションでも、全く同じ理由で収納できないスペースがありますし、あなたも同じような経験をしたことがあるんじゃないかと思います。

このような収納は、ただ空間を確保しているというだけで、実際には使えないデッドスペースになっています。こんなことをいうと、「何故そんなことになるの?計画はプロがやってるんでしょ??」と疑問に感じるかもしれません。

実はこれには深刻な理由があります。それは、プロと言えども、空間を立体的に把握することはとても難しいからなんです。一般的には、リフォームのプランニングは平面図で計画するのですが、もちろん実際に使う時は立体ですよね。

空間は床から天井まで高さがあるんです。そして、モノにも高さがありますよね。

つまり収納するものを高さまで把握して、平面図に落とし込みながら考える必要があるのですが、これが非常に難しい作業になります。

具体的に検証するためには、「展開図」という壁を正面から見た図面なども作成して、リフォームを計画していく必要があるんですが、工務店に直接依頼するケースなどのリフォームでは、そこまでやってくれるところは少ないのが、リフォーム業界の現状です。

もっと言えば、プラン自体が100分の1という小さな縮尺で描かれた図面しか作ってくれないところもありますので、そのような図面では、高さの使い勝手を想定した検証まですることはまず不可能だと思っていてください。

この検討がしっかりできていないと、結果として無駄な空間がたくさんある収納を作ってしまうという残念なリフォームになってしまい、なんか使いにくいな?とか、モノが出し入れしにくい!というストレスが蓄積していく生活を送ることになります。

今回は、「空間を無駄にせず使い切る!使える収納と使えない収納の見分け方」についてお伝えしましたが、いかがでしたでしょうか。

少し難しい内容になってしまったかもしれませんので、最後に要点だけまとめてお伝えすると、

普通の収納には無駄なスペースが多いということ。そして、使いやすい収納計画を提案するには、細かな図面を描いてくれるサービスが必要だが、ほとんどの工務店では対応できないというのがリフォーム業界の現状

この2つが特に重要だと思っています。

収納計画はとても奥が深く、プロでも使い勝手まで把握しながらしっかりとした提案ができないケースが多いと思います。

だからこそ、こうして僕がどのようにリフォームを計画していくのかについて、細かく丁寧にお伝えした上でリフォームを具体的に考える方のサポートとしていきたい!と強く想い、活動を続けています。

最後になりますが、収納は計画が難しいけれども、しっかり検証さえできれば必ず快適性に差が出ます。そのことだけ、なんとなくでもお伝えできていればとても嬉しく思います。

次も、収納についてさらに重要なことを深掘りしていきます!

MASAKISEKKEIは住まいのリフォームに商業デザインの手法を取り入れて、照明と収納にこだわった提案をしているところが特徴です。カフェレスジャパンデザインアワード2019リノベーション賞受賞。大阪市でリフォームをお考えの方は気軽にご相談ください。
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次は5つ目のテーマ、
「大切なモノに囲まれて豊かに暮らす。断捨離より自然な収納の考え方」についてお伝えしますよ。
最後まで読んでいただいてありがとうございました。