遮音フローリングに上貼りできるフロアタイル

こんにちは。大阪市西区で住宅リフォームや店舗デザインを手掛けるMASAKISEKKEIです。今回は遮音フローリングに直接上貼りできる便利な床材についてお伝えしたいと思います。


遮音フローリングは踏むとフワフワするフローリングのことで直貼フローリングとも呼ばれており、マンションでもっともよく使われている床材です。リフォームで上貼りできるフロアタイルを使えば、材料費が安くできるだけでなく、既存フロアの撤去処分が不要なのでリフォーム工期が短縮できるなど、床リフォームを考えている方にはいつくかメリットがあります。

そこで、そんな遮音フローリングに直接上貼りできるフロアタイルを下記にいつくかピックアップしました。

・euca1.5mmうわばりフローリング|(株)RESTA
・FRフローリング|(株)クレステック
・ぺルゴLVTフロア|(株)北洲

どちらの材料も床暖房対応の商品です。マンションリフォームの際の床材選びの参考になればと思います。

上貼りできるフロアタイル

・euca1.5mmうわばりフローリング|(株)RESTA
厚さ1.5mm
幅×長さ152mm×914mm
素材SPC
種類木目4種類
euca1.5mmうわばりフローリングの実物サンプル

euca1.5mmうわばりフローリングの実物カットサンプル。

>euca1.5mmうわばりフローリング公式サイト<

euca1.5mmうわばりフローリングはSPCという材料でできた床材です。見た目は一般的なフロアタイルと同じに見えますが、フロアタイルと比較すると伸縮率が1/10程度と低く、床暖房などの熱にも変形収縮することなく対応できる商品です。
もともとDIY向けに開発された商品ですから、薄くて軽いため、扱いやすいという特徴があります。好みの条件さえ合えば、コストもおさえられて賢いリフォームができます。

euca1.5mmうわばりフローリングの断面

euca1.5mmうわばりフローリングの断面写真。SPCが使われているので一般的なフロアタイルと違い断面と裏側は白い。

一般的なフロアタイルとはPVC(ポリ塩化ビニル)を主成分としたビニル系床材(LVT)のことです。SPC(Stone Plastic Composite)とは、ストーンパウダー(炭酸カルシウム)を配合した高耐久硬質素材と説明されています。PVC床材(LVT)と比べて、伸縮率が約1/10と極めて低い点が特徴です。

・FRフローリング|(株)クレステック
厚さ3.0mm
幅×長さ145mm×900mm
素材MDF+化粧シート貼
種類木目14種類
FRフローリングのサンプル見本帳

FRフローリングのサンプル見本帳。

>FRフローリング公式サイト<

FRフローリングはMDFと言われる板材に木目調の化粧シートで仕上げられた商品ですので、フロアタイルではありませんが、シャクリ加工された床材を接着剤を使用して貼り付けていくため、施工方法はほぼ同じです。シャクリ加工された部分が重なった状態で敷き詰められるので、反りや浮きの問題はほとんど解消できます。

施工とセットでの注文になるという点が他の商品と違っていますが、カラーバリエーションが豊富ですし、床だけの張替リフォームの場合なら特に問題ないでしょう。

・ぺルゴLVTフロア|(株)北洲
厚さ4.5mm
幅×長さ187mm×1251mm
素材PVC+化粧シート+チタンV(表面保護素材)
種類木目5種類・石目3種類
ぺルゴLVTフロアのカタログとサンプル帳

ぺルゴLVTフロアのカタログとサンプル帳。三社のうち、唯一タイルのバリエーションがある。

>ぺルゴLVTフロア公式サイト<

ぺルゴLVTフロアは『クリックタイプ』と呼ばれているフロアタイルで、部材の端っこをカチッとはめ込んで設置していく商品です。置くだけで接着剤がいらないので、既存床を傷つけることなくそのまま残すことができるというメリットがあります。
また、表面層に使われているチタンVという素材が、傷や汚れに強く耐久性がありますので、土足やキャスター椅子でも安心して使えます。

ジョイント部分がハマるとロックされて強固に連結される仕様ですから、床全体が一体となり目違いを起こしにくく、飲み物をこぼしたときなどにも水の侵入も防いでくれます

木の色目は流行のテイストを厳選して扱っており、タイル調のバリエーションも揃っているので、キッチンとリビングで素材を切り替えたりすることも可能。素材の貼り分けで床をデザインしたいという方に最適な商品です。

そもそも、なぜ上貼りできないのか?

さて、ここまで上貼りの商品をいくつかお伝えしてきましたが、そもそも、『上から貼るだけでしょ!何がむずかしいの?』と不思議に感じている方がいるかもしれませんので、少し説明しておきます。

遮音フローリングの場合、板の底に緩衝材がついていて踏むとフワフワするのですが、この沈む動きのせいで、上貼りした商品が剥がれたり、上貼り材同士のつなぎ目部分が外れて目違いを起こしてしまうことがあるため、フロアタイルを製造販売しているメーカーは遮音フローリングへの上貼りを不可と表示しているところが多いんです。

遮音フローリングの断面と裏側

遮音フローリングの写真。左側が断面で、右側が裏側。スポンジのようなクッション材がついているのが分かる。

最近ではリフォーム&DIY重要が高まってきている影響もあり、例えばパナソニックですと1.5mmのウスイータや6mmのリフォームフロアーが発売されています。またDIYショップなどでは置くだけの簡単施工の床材が登場するなど、商品の選択肢が増えてきているのですが、それでも、遮音フローリングの上貼りに対応できる商品はほとんどないというのが業界の現状です。

そういうわけで、遮音フローリングへの上貼りは、将来の不具合に対応できる商品が少ないためむずかしい、という訳なんですね。もちろん、戸建てのリフォームの場合は問題ありませんし、マンションでも二重床になっている場合は、上貼り対応できるケースもあります。

床は面積が大きく、リフォーム費用の割合も高額になりがちです。ですから、床の張替費用が安くなり工期を短縮することができれば、メリットは大きいはずです。今回ご紹介した床材なら、既存のフローリングをはがさずにそのまま上から貼れるため、コスト削減&工期短縮が可能です。器用な方はDIYで設置することもできますので、以前よりも、ますます手軽に床のリフォームができる時代になったと言えるのかもしれませんね。


今回は、遮音フローリングに直接上貼りできる便利な床材についてお伝えしましたが、いかがでしたでしょうか。

MASAKISEKKEIは住まいのリフォームに商業デザインの手法を取り入れて、照明と収納にこだわった提案をしているところが特徴です。カフェレスジャパンデザインアワード2019リノベーション賞受賞。大阪市でリフォームをお考えの方は気軽にご相談ください。
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今回も最後まで読んでいただいてありがとうございました。