防音フローリング 張り替えリフォームなしで重ね張りできる 床暖房対応の床材2選

こんにちは。大阪市西区で中古マンションのリノベーションやリフォーム、店舗デザインを手掛けるMASAKISEKKEIです。
今回は、防音フローリングの張り替えリフォームなしで重ね張りできる床暖房対応の床材についてお伝えします。


今回お伝えするのは次の2つの商品です。

ウスイータ|パナソニック
FRフローリング|クレステック

パナソニックのウスイータは、防音フローリング(遮音フローリング)の上から貼れる床材として2023年の4月3日より新しく販売となった新商品です。

パナソニックウスイータの実物サンプル

パナソニックウスイータの実物サンプルの写真。表面はシート仕上げ、断面は1.5mmとかなり薄い。

僕の知る限り2つ目となるメーカー保証付きの商品なのですが、今回新しくパナソニックという認知度の高い大手メーカーから保証付きで販売されたという点でいえば、お客様の感じる信頼度もより高いのではないかと個人的に感じています。

ちなみに2023年8月現時点での情報ではありますが、メーカー保証付き床暖房対応&防音フローリングに上貼りできる商品はパナソニックの他にクレステックという会社が出しているFRフローリングという床材の2つだけだと思います。

防音フローリングに上貼りできるという条件がつくと、フロアタイル(硬質塩ビタイル)であってもメーカーは推奨していません。なぜかというと、クッションフロアは床が沈むため、この小さな動きによって糊がはがれて床材の一部がめくれあがってしまうという危険性があるからです。

パナソニックやクレステックはこの剝がれてしまうリスクを専用糊で施工することにより解消しています。また、クレステックについては、現在の床材を貼っている方向とクロスする方向に上貼することを推奨しており、床材の動きに対してよりはがれにくい施工方法を取っています。(同方向の施工も可能)

一方で既存フロアが防音フローリングの場合でも、クッション性が固い場合や450角のフロアタイルを使ってそのまま上貼りしているという業者さんもいるのではないかと思います。めくれなければそれはそれで問題ないという考えで良いケースもあるのですが、安全や安心が土台にあってこそのリフォームです。小さいお子さんがいるご家庭ならなおさらですよね。ですので、メーカー保証のある安心できる床材を使いたいと考える方が多いのが実際の話であり、そういう意味では今回お伝えしているウスイータとFRフローリングはどちらもおススメできる商品だと思います。

ただ、ウスイータを使う時の注意点が一つあります。それは商品が1.5ミリしかないため、既存の床にちょっとした凹凸があると、仕上げにそのまま表れてしまうというリスクです。既存床の状態によっては施工できないケースがあるようです。ウスイータの上貼りが可能かどうかは、工事業者さんにしっかりと現地調査してもらう必要がありますので、この商品が適切かどうかは現地調査次第ということになります。

薄さという点で比較すると、ウスイータが1.5mmなのに対して、FRフローリングの方は3mmですので、2倍の厚みがあります。FRフローリング基材はMDFですが表面は樹脂シートで出来ており、これはウスイータも同様の仕上げとなっています。

メーカーパナソニッククレステック
商品名ウスイータFRフローリング
基材ウッドプラスチックボードMDF
表面オレフィン系樹脂
化粧シート
オレフィンシート
+UVカット塗装
151.5mm145mm
長さ909mm900mm
厚み1.5mm3mm

一枚当たりのサイズは上の図にまとめましたが、幅と長さはほとんど同じですね。これ以外に比較できるポイントしては費用の違いです。知名度でいうとパナソニックに劣りますが、クレステックの方が施工単価が安くなりますので、リフォームの金額を抑えたいと考えている方は、一度検討してみる価値があると思います。


マンションのリフォームで既存の床材に防音フローリングを使用しているケースですと、今までは既存の床材を一度撤去して新しく貼り替えるという選択肢しかありませんでした。

撤去する場合のデメリットとしては、

既存床の撤去費&処分費がかかる
・上記撤去の分だけ工事日数がかかる
・床暖房を使用している場合、フロアの撤去時に傷をつけてしまう可能性が高い為、床暖房を新設する必要がある

また、最近は環境問題への配慮という観点でも、建材の廃棄ゴミが増えてしまうということ自体にデメリットを感じる方も増えてきているのではないかと思います。

マンションの場合、通常は遮音性能のある床材を使用するようにと管理規約に明記されているのですが、防音フローリング以外でも遮音性能を確保する方法があります。遮音マットや二重床(あげ床)がその遮音対策です。これらの方法を用いれば、床材自体に遮音性能のない無垢のフローリングなどもマンションリフォームに使用できるようになります。

上記のウスイータとFRフローリングのような上貼りできる商品は表面がシートになっています。シートにプリントされた木目の模様は印刷技術の向上により年々リアルになってきているとはいえ、その肌触りや質感は本物の無垢材にはかなわない部分があります。
費用やメンテナンス等、リフォームでは素材選びについても総合的に検討する必要がありますが、それでも質感や本物の素材にこだわることは、リフォームの質に関わるとても大切なポイントです。

特に床材は常に足に触れていますし、大きな面積を占める箇所でもありますので、グレードを変更するとその分雰囲気が大きく変わります。ですので今回お伝えしたような上貼りできる機能的な商品があるということを知った上で、ご自身の理想のリフォームにはどんな素材を選定するのがベストなのか、是非じっくりと考えていただきたいと思います。


今回は、防音フローリングの張り替えリフォームなしで重ね張りできる床暖房対応の床材についてお伝えしましたが、いかがでしたでしょうか。

MASAKISEKKEIは個人事務所ならではの目線からこだわったデザインを提案いたします。カフェレスジャパンデザインアワード2019リノベーション賞受賞。大阪市西区で中古マンションのリノベーションやリフォーム、店舗デザインをお考えの方は気軽にご相談ください。
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今回も最後まで読んでいただいてありがとうございました。