【店舗設計実例】立ち飲みバー「スタンド吟ぎつね」|L字カウンターでつながる店
L字のカウンターで生まれる一体感
大阪市淀川区・東三国に新たにオープンした「スタンド吟ぎつね」は、オープンキッチンを囲むL字型カウンターが特徴の立ち飲み屋です。
約8.5坪という限られた面積のなかで、店主とお客様が自然とコミュニケーションを取れるような工夫を随所に盛り込んだ空間づくりを行いました。
オープンキッチンを囲むL字カウンターの立ち飲みスタイル
店内中央には、長さ4.5mのL字カウンターを設置。
キッチンを囲うように設計することで、立ち飲みのお客様と店主の距離が近くなり、自然と会話が生まれるような空間に。
客席側からは程よい距離感で厨房の様子を感じ取ることができ、活気のある雰囲気を演出しています。
カウンターの設計と視線のコントロール
カウンターにはあえて付け台(立ち上がり)を設けず、厨房と客席の一体感を演出。 奥行き以上に広く感じられるだけでなく、スッキリとした印象に仕上がっています。 また、天板の高さは103cmに設定。厨房機器の立ち上がり部分(約23cm)を程よく隠し、散らかりがちな手元部分を見えにくくするデザインとしています。
コンパクトな店内を最大限に活かす工夫
【見せる収納と隠す収納のバランス】
お客様の目に入る場所には、一升瓶のラベルが見えるよう配置したショーケースを設置。
その上部には壁掛けテレビを設置し、厨房動線を妨げない位置に計画。
さらに、テレビの裏側にはスタッフ用の戸棚収納も確保し、わずか8.5坪のスペースでも効率的に収納力を確保しています。
素材の選定とコストバランス
【ビニールクロスとラワン材で“抜け感”を演出】
・壁や床にはビニールクロスやフロアタイルを使用し、施工コストを抑制。
・厨房棚やトイレカウンター、自在扉などの造作部分にはラワンベニヤを使用し、ナチュラルで温かみのある印象を持たせました。
全体として、人工的になりすぎない“ちょうどいい”仕上がりを目指しています。
【ライトと天井の素材感を活かす】
天井は鉄骨梁をあえて見せたスケルトン仕上げとし、そこにガラスシェードのペンダントライトを吊ることで、シンプルながらも落ち着いた雰囲気の空間を演出しています。
店舗情報
店名|スタンド吟ぎつね
住所|大阪市淀川区東三国4丁目24-10 2F202
業態|立ち飲み屋